結論から申しますと2020年4月にはある程度の経済における混乱は収束し5月後半以降反転すると思われます。
まずは新型コロナウイルスのように過去において発生したウイルスパンデミックと比較します。
2009年発生の新型インフルエンザ
2009年4月頃発生から2010年8月10日に世界的な大流行の終結を宣言まで世界で1万4000人以上の死者をもたらした新型インフルエンザ。
日本では政府より2010年3月に流行の第一波の終息を宣言された。
世界的な収束までおよそ1年と4か月という期間をもたらした。
2002年発生のSARS(サーズ)コロナウイルス
2002年11月16日発生から2003年7月5日の収束宣言までおよそ8か月。
SARSは全世界で感染者8000人以上死者700人以上とされている。
2019年発生新型コロナウイルス
2019年12月8日に発生。
2020年4月1日において死者数は4万1000人以上とされている。
感染者数は全世界で82万人以上。
回復者は少なくとも16万人以上とされている。
注意(2020年4月1日現在)
死者数はSARSや新型インフルエンザとは比較にもならない程多いので収束宣言までは1年4か月以上はかかるだろう。
発生が2019年12月なので少なくとも収束宣言は2021年3月以降となりそうだ。
新型コロナウイルスにより経済の混乱はいつまで
過去のウイルス発生は収束宣言がされるまで経済の混乱が続くかと言えばそうではなく、過去には経済に影響がなかった動きさえある。
しかし今回のコロナウイルスは過去発生したウイルスとは比較にならないくらい経済に影響をあたえている。
2002年SARSウイルス流行時の経済状況
日足で見るとダウ平均価格は2002年11月発生から2003年3月中旬までおよそ4か月間下落している。
その後ダウ平均は週足で見ると順調に値を戻していく。
すぐに発生以前の値に戻している事よりSARSはダウ平均にあまり影響はなかったとようである。
では日経平均ではどうだろうか
日足で見ると日経平均はダウ平均と比べると発生の2002年11月以降から下落基調であるように見える。
ダウ平均は3月以降から値を戻し始めていたが日経とは動きが違うのだろうか週足で見てみる。
日経平均も遅れてではあるが4月後半より値を戻しており、発生以前の値にすぐに戻している事より
日経平均もSARSの影響はあまりなかったように見える。
2009年新型ウイルス流行時の経済状況
ダウ平均は2009年4月発生頃から下落していくかと思えばそうではなく上昇している。
むしろそれ以前の下落が気になるぐらいである。
日経平均ではどうだろうか

日経平均もダウ平均とさほど変わりはなく新型インフルエンザ発生からはむしろ上昇基調である。
やはりそれ以前の下落が気になるところ。
これまでのウイルスは経済に大幅は影響を与える程ではなく今回のコロナウイルスは発生より大幅下落を
引き起こしている事から今までのウイルスとは与える影響がまったく違うといえる。
新型コロナウイルスはリーマンショックと同等
2009年発生の新型インフルエンザ発生より以前の下落はリーマンショックである。
リーマンショックは2008年9月15日に発生している。
新型コロナウイルスがリーマンショック並みと言えるのはVIXの数値が物語っている。
VIXとは別名『恐怖指数』と呼ばれ数値が高い程経済の混乱状況を表す。
平常時は15~20程度であるが異常時には数値が跳ね上がる。
この月足でみると今回のコロナショックとリーマンショックのVIXチャートがよく似ていると思わないだろうか。
リーマンショック発生時のVIXを週足で見てみる
現在のコロナショック発生時のVIXを週足で見てみる
上昇の角度はリーマンショック級であるがリーマンショックは80付近まで数値が上昇したが
新型コロナショックは68付近までと若干ではあるがリーマンショックには届いていない。
今後多少の上昇は何度かあるだろがリーマンショック以上の数値とはならないであろう。
VIXは急激な相場変動に反応し上昇していくが、発生から数か月たった今では混乱の予想がある程度想定されており
よほどの事がない限り平常値にむかって落ち着いていくであろう。
すなわちリーマンショックと新型コロナウイルスはこれまでの状況がよく似ているのである。
歴史は繰り返すと言うが今回もリーマンショック時とよく似た状況になるならいつかは回復基調が訪れる。
ではダウ平均も日経平均もリーマンショックではどこまで下落していつが底だったのであろうか。
リーマンショック時のダウ平均
リーマンショックでは週足で見るとダウ平均は2009年3月月初が底だったようである。
リーマンショックが2018年9月15日発生であるので反転するまでおよそ半年である6か月の期間を要した事になる。
では日経平均ではどうであろうか。
リーマンショック時の日経平均
日経平均もダウ平均同様に2009年3月月初より反転している。
ダウのように全戻しまでとは行かないが半値戻し近くまでは確認が見て取れる。
よってリーマンショックでは発生から約半年で経済の反転が見て取れたとする。
新型コロナウイルスがVIXから見てほぼ同様の脅威とするなら
発生から半年後に反転してもおかしくないと思われる。
まとめ
2019年12月8日発生の新型コロナウイルスはリーマンショックのようであれば経済は約半年後に反転する。
反転時期はすなわち2020年5月下旬である。
発生したVIXの数値がリーマンショックより若干低いのでもう少し早く反転の兆しが見えるかもしれない。
4月中にリーマンショック以上の80以上にVIX数値があがるのであれば5月下旬の底は見送られる可能性は高いので注意が必要である。
新型コロナウイルスの収束宣言まではまだまだ時間がかかりそうで2021年3月以降になるのではないだろうか。
1日でも早く有効な特効薬やワクチンが開発され1日でも早く収束宣言がされるのを願うばかりである。
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